白内障とは？ 原因と症状

白内障は、目のレンズ役割を果たす「水晶体」が白く濁る疾患です。主な原因は加齢（老人性白内障）ですが、糖尿病や紫外線、外傷なども関連します。

主な症状:

視界がかすむ（霧がかかったように見える）

光をまぶしく感じる（夜間の車のヘッドライトが眩しい）

色の識別が難しくなる（特に青と黄）

進行リスク: 水晶体の濁りが進むと、緑内障や網膜剥離を併発する可能性も。早期発見が重要です。

白内障の危険性：放置するとどうなる？

白内障を治療せずに放置すると、以下のリスクが高まります:

日常生活の困難: 読書や運転、階段の昇降が危険に。

転倒・骨折リスク: 高齢者は視力低下による転倒で寝たきりになるケースも。

QOLの低下: 趣味や社会活動の制限により、うつ傾向になる可能性も。

※自然治癒は期待できません。症状が軽度でも定期的な眼科受診を推奨します。

白内障の治療法：手術 vs 自然療法

医療的治療（根本的な解決）

手術（白内障摘出術）: 濁った水晶体を超音波で砕き、人工レンズ（眼内レンズ）に置換。日帰り手術可能な場合が多く、成功率は高い。

点眼薬: 進行を遅らせる目的（根治には非ず）。

自然療法（補助的な対策）

食事: 抗酸化作用のあるルテイン（ほうれん草・ブロッコリー）やビタミンC（柑橘類）を摂取。

生活習慣: 紫外線対策（サングラス着用）、喫煙回避、血糖コントロール（糖尿病予防）。

※自然療法のみで濁りを解消することは不可能です。あくまで進行抑制が目的。

手術は必須？ タイミングの判断基準

白内障手術の必要性は「日常生活への影響度」で決まります:

手術が推奨されるケース:

視力0.5以下で眼鏡でも改善しない

夜間の運転が困難

他の眼疾患（緑内障など）のリスクがある

経過観察でも良いケース:

軽度のかすみで不便を感じない

点眼薬で進行が緩やか

高齢者では「年齢制限」はほぼありません。全身状態が安定していれば90代でも手術可能です。

高齢者に適した治療選択

高齢者の白内障治療では以下を考慮します:

手術の負担軽減: 日帰り手術や局所麻酔を選択。

術後のケア: 感染予防のため、1週間程度の点眼薬使用が必要。

家族のサポート: 通院や薬の管理を補助。

※認知症患者の場合: 視力改善で徘徊や混乱が減るケースも報告されています。

まとめ：早期相談の重要性

白内障は適切な治療で視力を回復できる病気です。自然療法のみに頼らず、症状が軽いうちに眼科医に相談しましょう。特に高齢者は「年のせい」と諦めず、手術を含む選択肢を検討することがQOL向上につながります。